問 64 コホート研究(要因・対照研究)と症例・対照研究に関する次の記述の正誤に

ついて、正しい組合せはどれか。

a 症例・対照研究の方が、経費と労力が少ない。

b コホート研究の方が、発生頻度の低い疾病に適し

ている。

c 症例・対照研究の方が、ばく露頻度の低い要因の

解明に適している。

d コホート研究の方が、調査期間が短い。

_

解答

a○ 症例・対照研究(後向き調査)はすでに罹患している患者群と罹患していない対照群について、仮説で設定された暴露要因との関連性を調査するものであり、過去にさかのぼって調査するため、コホート研究に比べて時間、経費などが少なくてすむ。

b× コホート研究(前向き調査)は研究対象とする疾患に罹患していないグループについて、将来に向かって追跡調査し、暴露要因と疾患との関連性を調べるものである。したがって、コホート研究にはかなりの時間と労力と費用がかかる。対象疾患としてはある程度の発生頻度があることが条件である。

c○ 症例・対照研究は調査対象疾患について過去にさかのぼり、暴露要因との相関を調査するものであるから、暴露頻度の低い要因についての調査も十分可能である。

d× コホート研究は追跡調査