問 69 カルシウムに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a カルシウムの腸管における吸収率は、食品の種類

によって異なる。

b カルシウムを多く含む食品を多量に摂取しても、

血液中のカルシウム濃度はほとんど変動しない。

c 活性型ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を抑

制する。

d カルシウムの所要量は鉄の所要量より多い。

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解答

a○ カルシウムは主として小腸上部で吸収される。カルシウムの吸収には食品注に含まれるリン、ビタミンD,シュウ酸などが影響するためその吸収率は食品の種類により異なる。

b○ 血液中のカルシウム濃度はほぼ一定に保たれており、カルシウムの摂取量の多少には依存しない。

c× ビタミンD(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール)は、肝臓、腎臓で水酸化を受けて活性型ビタミンDに変換されて、腸管からのカルシウム吸収促進作用(核内のD3受容体に作用して小腸粘膜のカルシウム結合性タンパクの生合成を促進する。)がある。副腎皮質ホルモンはタンパク合成を阻害するのでビタミンDのカルシウム吸収促進作用を阻害する。

d○ カルシウムの栄養所要量は600mgである。鉄の栄養所要量は10mgである。カルシウムの摂取量は所要量の90%である。