問 71 ビタミンに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a ビタミンB12は新鮮な緑黄色野菜に多く含まれ

る。

b ビタミンB1の欠乏症の一つとして中枢神経障害

が知られている。

c β-カロテン(β-カロチン)はヒトの体内てビタ

ミンKに変換される。

d ビタミンCには抗酸化作用がある。

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解答

a× VB12(シアノコバラミン)は、胃粘膜から分泌される内因子と結合して回腸から吸収される。生理作用はアミノ基、メチル基転移反応などを触媒する酵素の補酵素として作用してヘモグロビン合成神経ミエリン鞘形成に関与する。欠乏症として悪性貧血がある。

b○ VB1(チアミン)は、腸管から容易に吸収され体内でピロリン酸と結合してコカルボキシラーゼとなり活性化。生理活性は、カルボキシラーゼの補酵素(α-ケト酸、糖代謝に関与)。欠乏症は脚気、末梢神経炎などがある。

c× β-カロチン(プロビタミンA)は体内でビタミンAになる。VA(レチノール)は、肝臓で保存される。生理作用は@視覚作用(網膜で視覚物質ロドプシンとなる)。A正常な発育と維持作用。B骨と歯の成長促進。欠乏症として、夜盲症がある。

d○ VC(アスコルビン酸)は、体内で還元型から酸化型へと可逆的に変化する。生理作用は@抗酸化作用。Aコラーゲン生成促進。B副腎皮質ホルモンの生合成(水酸化)に関与Cメラニンの生合成を阻害し、色素沈着を防止。VC欠乏症として壊血病(コラーゲン合成の阻害が原因)がある。