問 38 細菌の薬剤耐性に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a β-ラクタム系抗生物質に対する耐性菌では、ペニシ
リン結合たん白質が変化している場合がある。
b アミノグリコシド系抗生物質に対する耐性菌では、主
にアセチル化、アデニリル化及びリン酸化による不活性
化が知られている。
c キノロン系抗菌薬に対する耐性菌では、その標的酵素
であるDNAポリメラーゼが変化している。
_解答
a○ 耐性菌は、@βラクタムとの親和性の低いペニシリン結合タンパクを産生、Aβラクタマーゼを産生し、βラクタム環を加水分解する。
b○ アミノグリコシド系抗生物質は、@リン酸化酵素、Aアデニル基転移酵素、Bアシル化酵素、による不活性化がある。
c× キノロン系抗生物質は、DNAジャイレースを阻害することによって抗菌作用を示すので、耐性菌はDNAジャイレースに変異が起っている。