問 46 細菌及びウイルスなどに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれ
か。
a 細菌は、プラスミド(plasmid)中に薬剤耐性遺
伝子をもつことがある。
b エンドトキシン(endotoxin)は、グラム陰性菌
の菌体外毒素である。
c レトロウイルス(retrovirus)は1本鎖RNAと
逆転写酵素をもつウイルスである。
d プリオン(prion)は、核酸を含まないたん白質
で、感染性がある。
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解答
a○ プラスミドは細菌の染色体遺伝子の一つで、宿主染色体とは独立して存在する。そして自律増殖できる寄生性の遺伝子である。薬剤耐性が細菌間で授受できるのは、耐性遺伝子がプラスミド中に存在することによる。
b× エンドトキシンとは、グラム陰性菌の細胞破壊時に細胞壁から遊離するリポ多糖、O抗原,リピドAの三要素からなる内毒素である。
c○ レトロウイルスは2つの同一の1本鎖RNAと、ウイルスRNAゲノムをウイルスDNAに転写する逆転写酵素をもつ。
d○ プリオンは、感染性の蛋白質であるが核酸をもたず、従ってウイルスでもウイロイドでもない。スクレイビー病、狂牛病、ヤコブ病がプリオンで発病する。