問 53 真核細胞の遺伝情報に関する次の記述の正誤について、正しい組含せはどれか。

a プロモーター(promoter)とは、転写開始

反応に関与するDNAの特定領域をいう。

b 転写因子は、RNA合成を触媒する。

c 大部分のメッセンジャーRNA(mRNA)

は3'末端にポリ(A)配列をもつ。

d mRNA前駆体は、スプライシング

(splicing)によりイントロン(intoron)部分が

除去され、エキソン(exon)だけからなるRNAとなる。

e 制限酵素はDNAを切断するエンドヌクレアーゼである。

 

解答

a○ DNAの情報はRNAポリメラーゼにより相補的に転写されるが、DNAにはこの転写開始に関与するプロモーター領域と呼ばれる特定部位が関与する。

b× 転写因子は遺伝子情報の写し取りに関与する。(RNAポリメラーゼ

c○ ほとんどのmRNAには、3'末端部分にポリA、5'末端部分にキャプをもつ。

d○ エクソンとは、タンパクのアミノ酸配列をコードしている部分。イントロンとは、遺伝子発現に直接関与していない部分。mRNA前駆体にはこのエクソン、イントロンが転写されており、核内でイントロン部分を切り取ってmRNAとなる。スプライシングとは、イントロン部分を除去しエキソン部分をつなぎあわせる過程。

e○ 制限酵素(エンドヌクレアーゼ)とは、二本鎖DNA分子内の特定のヌクレオチド配列を認識してリン酸エステル結合を切断する酵素。切断部位は酵素により異なる。(基質特異性がある。)

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