問 59 生体防御にかかわる細胞に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはど

れか。

a 白血球表面には、主要組織適合遺伝子複合体

(MHC)の産物が存在し、ヒトではHLA抗原と呼

ばれる。

b 好中球は顆粒球の一種であり、抗体を産生し殺菌

作用を示す。

c マクロファージは、細菌やウイルスを貪食した

り、抗原提示細胞として働いたりする。

d 肝臓中のKupffer細胞は、異物に対して貪食作用を示す。

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解答

a○ 免疫は自己と非自己の認識が重要であり、T細胞がこの認識を行いための目標となる主要組織適合抗原という分子が種々に細胞表面に存在し、これを支配する遺伝子群を主要組織適合性遺伝子複合体(MHC)という。この産物は、MHC抗原でヒトのMHC抗原はHLA抗原と呼ばれる。

b× 好中球は顆粒性白血球の一種であり、細菌感染部の誘走作用および食菌作用を有している。

c○ マクロファージの貪食作用は、T細胞が放出するサイトカインによって活性化される。また抗原提示細胞としても働く。

d○ 肝臓は、代謝、解毒、等の生体にとって重要な機能を果たしている。肝臓ではクッパー細胞による貪食機能も備わっている。