問 124 次の薬物について、受容体で競合的拮抗関係にある組合せの正誤について、
正しい組合せはどれか。
a アポモルヒネー一一ナロキソン
b イソプレナリンー一一プラゾシン
c ドパミンー一一一−ハロペリドール
d ヒスタミンー−−一一一ラニチジン
e ベタネコールー−一一一アトロピン
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a× アポモルヒネは、CTZのドパミンD2受容体作用薬であり、催吐作用がある。これの拮抗剤はドパミンD2遮断薬のクロルプロマジン(抗精神病薬、フェノチアジン系)、ハロペリドール(抗精神病薬、ブチロフェノン系)である。ナロキソン(モルヒネ拮抗剤)は脳内オピオイドレセプターにおいて麻薬性鎮痛剤と競合拮抗することによって、これらの薬物に起因する呼吸抑制などの作用を改善する。
b× イソプレナリンは、β1.2非選択性作動薬(他にはオルシプレナリン)である。気管支平滑筋を弛緩(β2作用)・心拍数、心拍出量の増加(β1作用)などがある。プラゾシンは、α1選択的遮断薬である。血管収縮作用がある。
c○ ハロペリドールは強いドパミンD2受容体遮断薬である。抗精神病作用と制吐作用を有する。
d○ ラニチジンはH2ブロッカーとして胃酸分泌抑制作用を有する。
e○ ベタネコールは、Achのアセチル基をカルバミル基にすることによって、ChEの分解を受けにくくし、β位にメチル基を付けることによってニコチン作用をなくしたコリン作動薬である。アトロピンはムスカリン受容体遮断薬(他にはスコポラミン)である。