問 125 塩酸エフェドリンに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a カテコール-o-メチルトランスフェラーゼで代謝され、不活性化される。
b 昇圧作用においてタキフィラキシーを起こす。
c 経口投与では無効である。
d 中枢抑制作用がある。
e 散瞳作用がある。
1(a、b)2(a、c)3(b、e)4(c、d)5(d、e)
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解答 3
a× 塩酸エフェドリンは、α位にメチル基を有するのでMAOにより分解を受けにくく、カテコールでないのでCOMTにより分解を受けない。
b○ エフェドリンの作用は、交感神経終末部において、@アミントランスポーターによって取り込まれNE遊離作用(間接作用、α作用)、A受容体に直接作用する(直接作用、β作用)がある。エフェドリンの昇圧作用は、@の作用によってNEを遊離して血管平滑筋のα1受容体に作用して血管収縮することによる。エフェドリンの頻回投与によって、神経終末のNEが枯渇することによってタキフィラキシー(速成耐性)を示す。
c× α位にメチル基を有するのでMAOにより分解を受けにくいので、経口投与も有効である。
d× 中枢神経興奮作用を示す。血液脳関門を通過して、中枢のカテコールアミン神経からノルエピネフリン、ドパミンを遊離して、アンフェタミン様の作用を示す。
e○ 交感神経終末からNEが遊離→瞳孔散大筋α1受容体に結合→瞳孔散大筋収縮→散瞳