問 134 抗アレルギー薬及び免疫抑制薬に関する次の記述のうち、正しいものの組合

せはどれか。

a テルフェナジンは、アレルギー反応で遊離されるヒスタミンの作用を抑制す

るが、眠気等の中枢性の副作用が強い。

b 硫酸サルブタモールは、気管支平滑筋のアドレナリンβ2受容体に作用し、

ぜん息患者の呼吸抵抗を減少させる。

c クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞や好塩基球に作用し、化学伝達物質

遊離を抑制する。

d 糖質コルチコイドは、抗体や補体が結合した抗原の肥満細胞による貧食を抑

制する。

e シクロスポリンの臓器移植時の拒絶反応抑制作用は、ヘルパーT細胞からの

インターロイキン-1(IL-1)の遊離抑制による。

1(a、b)2(a、d)3(b、c)4(c、e)5(d、e)

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解答 3

a× テルフェナジンは、抗ヒスタミン作用・抗ロイコトリエン作用・抗PAF作用がある。発作予防薬である。マクロライド系・アゾール系との相互作用でQT延長・心室性不整脈がある。

b○ サルブタモールは、選択的β2作動薬である。β2→GS↑→AC↑→cAMP↑→PKA↑→気管支平滑筋弛緩作用を示す。ほかの選択的β2作動薬のは、トリメトキノール、テルブタリン、プロカテロールがある。

c○ クロモグリク酸ナトリウムは、化学伝達物質抑制薬である。消化管吸収はほとんどないので吸入剤として用いる。発作予防薬である。他にはトラニラストがある。

d× 糖質コルチコイドは抗体産生抑制作用を有するが、強力な抗炎症作用が治療効果に寄与している。

e× シクロスポリンの作用は、IL-2の産生抑制である。