問 147 次の感染症治療薬とその作用機序の関係について、正しいものの組合せはど
れか。
a ミコナゾールー一一‐一一一真菌細胞膜成分のエルゴステロール生合成を阻
害
b アシクロビルー−−−−−感染細胞中でリン酸化され、DNAポリメラー
ゼを阻害
c 塩酸ミノサイクリンー一‐−リボソーム50Sサブユニットに結合して、た
ん白質合成を阻害
d 塩酸バンコマイシンー一一細胞壁のペプチドグリカン合成を阻害
e エリスロマイシンー一‐一一リボソーム30Sサブユニットに結合して、た
ん白質合成を阻害
1(a、b、d)2(a、c、d)3(a、c、e)
4(b、c、e)5(b、d、e)
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解答 1
a○ ミコナゾールなどのアゾール系抗生物質は真菌のエルゴステロール生合成阻害を示して、抗真菌作用を示す。
b○ アシクロビルは抗ウイルス薬である。ウイルスによって活性型アシクリビル三リン酸となり、ウイルスDNAポリメラーゼを阻害する。単純ヘルペスウイルス及び帯状庖疹ウイルスなどの治療薬として用いられている。
c× ミノサイクリンは、テトラサイクリン系抗生物質でリボソーム30sに結合してタンパク質合成阻害を示す。
d○ バンコマイシンハグリコペプチド系抗生物質である。作用は細胞壁のペプチドグリカン合成阻害を示す。
e× エリスロマイシンは、マクロライド系抗生物質でリボソームの50sに結合してタンパク質合成阻害を示す。