問 150 解毒薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 有機リン中毒の際に用いられる塩酸ピロカルピン
は、副交感神経興奮様症状を抑制するために用いら
れる。
b 塩酸ナロキソンは、オピオイド受容体遮断作用を
有し、モルヒネ急性中毒の際に治療薬として使用さ
れる。
c アセチルシステインは、アセトアミノフェンの代
謝により生成する毒性代謝物のグルクロン酸抱合を
促進し、肝障害を抑制する。
d ヒ素や水銀などの中毒の際にはジメルカプロール(BAL)を投与する。
BALは金属とキレートを形成し、排泄を促進す
解答
a× ピロカルピンは、M受容体作動薬である。有キリン中毒はChE阻害によるAchが蓄積することによって、ムスカリン様作用・ニコチン様作用・中枢神経症状が現れる。解毒薬には、PAM(プラリドキシム)対症療法としてアトロピンがある。
b○ ナロキソンは、オピオイド受容体遮断薬である。
c× アセトアミノフェンの代謝活性物は、グルタチオン抱合によって排泄される。アセチルシステインはグルタチオン抱合に必要なグルタチオンを補充しグルタチオン抱合を促進する。
d○ ジメルカプロール(BAL)は金属とキレートを形成して吸収を抑える。
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