問 166 アスピリンの加水分解は水溶液の場合、擬一次速度過程に従うことが知られ

ている。いま、微細にしたアスピリン結晶を水に懸濁し、一定温度に加温し、残

存するアスピリンの全量を測定したところ、次の図のような結果が得られた。

この結果から下記の記述について、正しいものの組合せはどれか。

 

a A点まで直線となるのは、固体のアスピリンが溶解する速度と、溶解して

いるアスピリンが析出する速度が等しいからである。

b A点でアスピリンの固体は液中から消失した。

c A点までは、固体のアスピリンの加水分解の方が、溶解しているアスピリ

ンの加水分解より速いため、見かけ上ゼロ次速度過程に従うような結果とな

る。

d A点から固体のアスピリンも、溶解しているアスピリンも、擬一次速度過

程に従って加水分解しはじめた。

e A点まで直線となるのは、溶解しているアスピリンが加水分解して消失す

る分、固体のアスピリンが溶解して飽和濃度を保つからである。

1(a、b)2(a、c)3(b、d)4(b、e)5(c、e)

 

解答4

a× 溶解しているアスピリンが加水分解する分、固体が溶解するからである。

b○ A点以降1次反応速度にしたがって加水分解し始める。

c× 固体のアスピリンは加水分解しない。

d×

e○

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