問 188 次の脳血管疾患に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 脳出血の原因として脳動脈瘤、動静脈奇形、血管
腫の破裂、出血傾向や高血圧症などがあるが、最も
頻度が高いのは高血圧症である。
b くも膜下出血の原因で最も頻度の高いのは脳動脈
瘤の破裂である。
c 脳梗塞には主として動脈硬化に由来するとみられ
る脳血栓と、腎不全や肝不全などに伴う脳塞栓とが
ある。
d 脳塞栓は血栓が内頚動脈に入り、一部の血管を閉塞することによって起こ
る。
解答
a○ 脳出血の原因は高血圧によるものが一番多い。脳出血の際には通常収縮期血圧が200mgになっていることが多い。
b○ くも膜下出血の原因は頭部外傷を除けば、脳動脈瘤破裂によるものが全体の7割を占めている。脳動脈瘤は先天的なものと高血圧によってできるものがある。
c× 脳血栓は動脈硬化によって血管が閉塞したものである。脳塞栓は心房細動や心筋梗塞によって生じた血栓が脳動脈を閉塞したものである。
d○ 脳を循環する動脈には左右の内頚動脈のほかに、左右の椎骨動脈がある。