問 190 アレルギー性疾患に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a アトピー性疾患に最も関係する抗体はIgA
である。
b アナフィラキシーショックとは、アレルゲン
が体内に侵入後30秒から30分以内に起きる
ショック症状であり、その成立機序は典型的な
T型アレルギーによる。
c 気管支ぜん息とは、種々の程度の気道閉塞と
気道の炎症によって待徴づけられ、気道の炎症はリンパ球、肥満細胞、好酸球
などが関与している。
d アナフィラキシーショックと判断した時は、ただちにノルエピネフリンの皮
下注射を行い、気道確保と血管確保を行う必要がある。
e 薬剤性免疫性溶血性貧血は、V型の薬物アレルギーに属する。
解答
a× アトピーは、T型アレルギー。従って、抗体はIgEである。IgAは、分泌液中に含まれる。
b○ アナフィラキシーショクとは、I型アレルギーを主体とする。
c○ 気管支喘息は、W型アレルギーや好酸球浸潤によって気道粘膜に炎症が生じ、その結果気道が過敏状態になり、I型アレルギーによって気道狭窄が生じ、呼吸期に呼吸困難を伴う病態である。
d× ノルエピネフリンには、β2作用が弱いので気管支拡張作用がない。従ってエピネフリンの皮下注射をする。
e× 免疫性溶血性貧血は、U型アレルギーである。V型アレルギーには、SLE・慢性関節リウマチがある。