問 191 狭心症の病態と治療薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはど

れか。

a 冠動脈スパスムを伴う異型狭心症では、心電図上

でST低下が見られる場合が多い。

b β-アドレナリン受容体遮断薬は労作性狭心症に

無効である。

c 塩酸プラゾシンは、冠動脈スパスムを伴う異型狭

心症に有効である。

d 狭心症において、前負荷の軽減とは静脈の拡張作

用、後負荷の軽減とは動脈の拡張作用を意味する。

 

解答

a× 異型狭心症は、冠動脈のスパスムを伴うものであるので、ST上昇する

b× 労作性狭心症は、労作によって心筋O2の受容供給バランスが崩れて心筋に虚血、障害を生じるものである。したがって、β1断薬→心筋の仕事量減少→O2消費減少→狭心症発作の改善。

c× プラゾシンは、α1遮断薬である。予って理論的には正しいが、異型狭心症には用いない。異型狭心症には、Ca拮抗薬が用いられる。

d○ 前負荷とは、静脈還流量による容量負荷のこと。静脈が拡張すれば前負荷は軽減する。後負荷とは動脈による心臓の負荷である。末梢動脈を拡張すれば、後負荷は減少する。

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