問 193 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に関する次の記述の正誤につい
て、正しい組合せはどれか。
a MRSAが患者から分離された場合、感染症
状・所見を伴わなくても保菌者として隔離病室
に入れ、治療する必要がある。
b MRSAは、従来の黄色ブドウ球菌に有劾で
あったペニシリン系やセフェム系抗生物質など
に耐性を示す。
c MRSA感染症の第一選択薬はホスホマイシ
ンである。
d 高齢者などの易感染性患者は、院内感染症としてMRSAによる肺炎、敗血
症、腸炎などを発病することが多い。
e ブドウ球菌属は、ヒトの皮膚・粘膜などの常在菌で、健康人からもMRSA
を含めた黄色ブドウ球菌がしばしば分離される。
解答
a× MRSAは、免疫力が低下した患者に対して問題が生じるので隔離する必要はない。
b○ MRSAとは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌のことであるのでメチシリンをはじめとするβラクタムに対して耐性を示す。
c× MRSAの第一選択薬は、バンコマイシンである。
d○ MRSA感染症は、院内感染としておこる。@敗血症A肺炎B腸炎を引き起こす。
e○ ブドウ球菌は、自然界に広く存在する代表的なグラム陽性菌である。ヒトの皮膚や粘膜などに常在している。