問 238 輸液療法に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 膠質浸透圧が上昇すると、浮腫が生じる可能
性があるので輸液中にフロセミドを添加するこ
とがある。
b 膠質浸透圧が低下した場合には、アルブミン
製剤を点滴投与する。
c 呼吸性アシドーシスとは、血漿炭酸ガス分圧
の上昇により血液pHの低下した状態をさす。
d 代謝性アシドーシスとは、血漿重炭酸イオン濃度の上昇により血液pHの低
下した状態をさす。
e 肝不全の代償期には輸液を適用することは少なく、非代償期には輪液が必要
である。
解答
a× 膠質浸透圧↓→浮腫・血液量の低下
b○ アルブミンの生理作用の一つには膠質浸透圧の維持がある。アルブミ濃度が低下すると、浸透圧の低下につながり細胞間液が増加して浮腫という現象となる。
c○ 呼吸性アシドーシスでは、肺胞内のCO2分圧が上昇する。
d× 代謝性アシドーシスは、血漿重炭酸イオン濃度が低下する。
e○ 肝障害における代謝期には肝不全症状がない。非代償期には、肝性脳しょうが現れることがあり(分鎖型アミノ酸↓・芳香族アミノ酸↑)、その際には分鎖型アミノ酸を多く含有して、芳香族吾もにさん含有の少ない輸液が用いられる。
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